「住宅ローンの変動金利上昇のリスクに対処する方法」で変動金利を選ぶなら、後々になってもローンを返済出来るかどうかの目安が必要という話をしました。
変動金利でも繰上返済を考えていて、且つ最初の10~20年ぐらい金利が低めで落ち着いてくれていると、後々金利が高まっても影響は小さくて済みます。
理由は利息が計算される元金が最初よりも少なくなっているからです。
2000万と1000万では金利は同じでも、掛かる利息が変わります。
このため後から利息が上がってくる分には影響が小さいですが、問題はローンスタートから10年までの間に大幅に金利が上がった場合です。
金利は借入元金に対して掛かるため、スタートから数年の間に金利が高騰するのと、後半で高騰するのとでは、全く違う状態になります。
このリスクにどのように備えるかで、変動金利を選択出来るかどうかが決まると思っています。
今検討している返済計画が「最後まで固定」で行くか、「最後まで固定」と変動のミックスか、です。
「最後まで固定」のほうは問題ありませんが、変動金利はスタートアップで金利が高騰した場合、ミックスであってもリスクに変わりはありません。
特に今はロシアとウクライナの問題もあり、様々な所で値上げリスクが高まっています。
値上げ=金利上昇の可能性は否定出来ず、可能性で言うならなんでも有りなので余計に悩むのですが、ここでミックスには変動金利・固定金利特約・超長期固定金利に分かれているところにメリットを見つけました。
金利をミックスにして、更にローンスタート時は変動金利にせず固定金利特約にすることで、一定期間金利が固定されます(しかも超長期固定金利より安い)。
この間に金利の行方を静観しつつ、どうするか判断していけば良いかなと。
数年後には固定金利特約が外れて変動金利になりますが、許容範囲の変動金利ならそのまま変動金利を維持しておけば良いですし、許容範囲でないならすぐに固定金利特約に切り替えれば良いです。
もちろん変動金利より高い金利ですが、それでも金利上昇局面においては損切りみたいなモノです。
この判断のボーダーライン(目安の金利)をどこに置くかですが、私は固定金利(優遇込み)が5%になり始めたら固定金利特約に切り替えます。
実際には固定金利6%にでも耐えられる資金計画を立てましたが、早い段階で判断した方が後が楽です。
この考え方はどうやっているかというと、最初の数年の固定金利特約の金利は分かっているので、それを設定し(例えば3年)、後はその後を変動金利として1%で29年支払っていくパターン、2%で29年支払っていくパターンとして、どこまで上げたら払いきれなくなるかを計算しただけです。
当然、金利が高くなれば返済金額も高くなるので、「毎月の返済可能額」を最初に出します。
これについては「変動金利でも固定金利でも大事なのは、毎月の返済可能額を固定すること」でお話しましたが、毎月返済可能額を固定してしまい32年間払い続けるようにします。
返済額を通帳にいれるのではなく、固定した返済可能額を「繰上などで返済額が変わっても」決めた金額を入金していきます。
これによって必ず差額が生まれていき、積み立てられていきます。
これが後で活きてくるわけです。
ローンは支払い不能にならない限りなんとでもなるので、その体制作りを「ローンが払えている間」に作るやり方です。
変動金利を選択する場合には必要な判断だと思いますし、固定金利に変える目安の金利と積み立てられたお金の2本立てで金利の変動を迎え撃つことが出来れば、安心して生活することが出来そうです。
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